11.15.22:11 [PR] |
06.24.20:28 誰にだってあるよね |
以下、ジャリルジのSSSです!
苦手な方はご注意を。
大丈夫って方は以下よりどうぞv
First Flight World is ours3.5
帝国からN国までの旅程は長い。
まず船2時間かけて近隣の港へ入り(この港も帝国の息のかかった港であるが)、それから車で3時間かけて空港へ移動。空港からN国までは、実に8時間ものフライトになる。
実習担当の教師からそう聞かされていたものの、そんなにも長時間乗り物に乗ることなど普段ないせいで、次元は空港に着いたあたりで、すでにグロッキー状態だった。
だいたい、島から出るのだって何年ぶりだろう? という状態なのだ。
「おい、大丈夫か?」
「…あんまり」
鞄にもたれかかってぐったりしたまま、次元は答えた。
「…お前、よく飯なんか食う気になるな?」
次元とは対照的にぴんぴんしているルパンは、さっきからサンドイッチなんかかじっている。
「お前も食ったほうがいいと思うけど? んで、やっぱり乗り物酔いの薬飲んどけよ」
「薬嫌いなんだけどな…どーせ効きにくい性質だし…」
ルパンにわけてもらったサンドイッチを頬張り、ついでに、母親に持たされていた酔い止め薬も一緒に水で流し込む。
「…なんつー飲み方すんだよ」
「飲んだんだからいいだろ。俺は寝る」
「寝るって、もう飛行機出るぞ。寝るんなら乗ってからにしろ」
これでは傍から見たぶんでは、どっちが年上だか分からない。
搭乗手続きをすませて、飛行機に乗る。
指定された席は、翼より後ろにある窓際の2席。
「…お前、窓際行けよ」
チケットと自分達の席を見比べ、次元はルパンに言う。
「なんで?」
一瞬眉をひそめたルパンだったが、次の瞬間、にやぁと口元を緩めた。
「はは~ん、お前、怖いんだろ」
「ばっ…誰が!!」
「飛行機も初めてだろ? そりゃしょうがねぇよな~」
「怖くなんかっ…!! お前こそ、んなこと言って窓際俺に座らそうとして…怖いんじゃねぇのかよ!?」
「俺が? じょーだん! だって俺、自分で操縦だってできるんだぜ?」
「それとこれとは関係ねぇだろ!」
「…あの~お客様、当機はまもなく出発しますので、そろそろお席に…」
「怖くないんなら、お前が窓際行けよ!! …顔、ひきつってるぞ。やっぱ怖いんだろ」
「怖くねぇ! お前こそ怖くないんなら窓際行けって!」
「あの~…お客様~…」
「お前が座れ!!」
「い~や! お前だ!!」
「…いいかげんにしなさ~い!!!」
N国行き飛行機は、予定時刻を10分もオーバーして飛び立つこととなり、その原因になった2人が大目玉をくったのは言うまでもない。
タイトルの通り、連載中のやつの3と4の間に入るミニエピソードです。
ホントはそっちに入れようかと思ったんですが、長くなる上に本題にまったく関係なかったのでやめました(笑)
一発書き推敲なしなので、流れが悪いのはご愛嬌ってことで…(え?)
ジャリ次元は乗り物とか弱いといいとか思ってこんなんなりました。
てか、帝国から出ない生活してたら、そうだと思う。
乗り物ってしばらく乗らないと乗り物酔いとかしやすくなると思うのはワタシだけ?
あと、初めての飛行機はやっぱ緊張しますよね!!
CAさんは間違ってもこんな怒鳴ることはないと思いますが(笑)
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