忍者ブログ

W.W.Diary

某泥棒三世を愛する管理人による日々語り。腐的内容を含むことがあるので、ご注意ください。
RECENT ENTRY RECENT COMMENT
[10/10 あさき]
[12/17 黒猫]
[07/24 テディ]

11.17.12:46

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 11/17/12:46

03.20.00:31

涙の理由

 次元がアジトに帰ると、夕飯時の室内にはいい香りが漂っていた。
 今日の夕食当番は五右ェ門だったはずだ。
 キッチンを覗くと、案の定の白い割烹着の後姿。しかし、呼びかけても返事がない。
「おい、五右ェ門?」
 肩に手をかけ、振り向かせる。
 と。
「おい、どうした!!」
「う~~~」
 黒い瞳は潤んで次元を見つめ、白い頬にも涙の跡が。
 不機嫌そうに歪んだ口元から唸るのが聞こえる。
「どうした、ルパンに何かされたのか?それとも不二子にたぶらかされたか!?」
「おぬしは馬鹿か。よく見ろ」
 思わず気色ばむ次元だが、五右ェ門のほうはいたって冷静で、ズズっと鼻をすすりながらまな板の上を指差した。
 そこにあったのは刻みかけの玉葱と、いかにも切れ味の悪そうな包丁。
「ルパンがカレーが食べたいと申すのでな。作ってみようかということになったのだが、いかんせんこの包丁切れ味が悪すぎて、このざまだ」
 確かにあたりは玉葱の強烈な香りが充満し、顔を近づければ次元も思わず涙が出そうだった。
 ほっと胸を撫で下ろす。しかし、勝気な侍の泣き顔などそうそう見られるものではないから、次元は内心ちょっとだけ嬉しい。
「なら斬鉄剣で刻めばよかったのに」
 冗談のつもりで言った言葉は、しかし五右ェ門の逆鱗に触れたらしい。
「斬鉄剣をそのようなことに使えるか!!!」
 ものすごい剣幕で怒鳴られ、…そしてその晩、次元だけが五右ェ門特製のカレーにありつけなかったのは、言うまでもない。



サイトのほうに載せるほどでもない、ベタベタなミニSSでした。
家族の要望によりカレーを作りながら、泣きながら玉葱を刻むゴエはさぞかしかわいいだろうなぁと思ってしまってこんなんなりました(笑)
次元じゃなくても嬉しいよ、そんなゴエ。

洋食嫌いのゴエですが、カレーは食べるようですね。(新ル65話『ルパンの敵はルパン』より)
次元は辛めのチキンカレーが好きらしいけど、ゴエはどんなカレーが好きなんだろ。
むしろカレーうどんとかどうだろうv

拍手

PR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
URL
FONT COLOR
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら