11.16.11:46 [PR] |
07.24.00:00 7/24 指先 |
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お題:溶けかけた
・次五
・甘々
・かなり短いです…すみません;;
OKでしたら追記へどうぞ
ごつい指が意外なほどの器用さを持って銃をばらし、丁寧にメンテナンスを加えていく。五右ェ門は、真剣な面持ちで愛銃の手入れをする次元を傍らで眺めていた。
「…なんだ?」
その視線に気付いた次元が怪訝そうに五右ェ門を見やる。
「俺があんまりカッコいいんで見惚れてたか?」
「何を」
冗談を軽くいなして五右ェ門は苦笑する。
「いや、意外と器用なのだなと思って見ておるのだ」
「あぁ? なんだ貶してるのか?」
「褒めておるのだぞ?」
意外で悪かったな、と、次元が笑う。その合間にも手が休まることはなく、流れるような手つきで作業は進められていく。いつ見ても淀みない動き。銃の手入れだけではない。筋張った無骨な男らしい手が、実は驚くほどの繊細さを持っていることを五右ェ門は知っている。
「お前は不器用だからな」
「…不器用で悪かったな」
細かい作業があまり得意ではないのは確かだ。だがそれもルパンや次元と比べればという話で、人並みだと自分では思っている。
「そんな綺麗な手してるのに」
「…その言われ方は好かぬ」
少しムッとした表情で、五右ェ門は次元を睨む。女のような手とまでは言わないが、男にしては些か線が細いとは思っている。自分の手はあまり好きではない。やはり次元のような男らしい手には憧れがあった。
「まぁそういうなって」
そう言って笑いながら、次元は五右ェ門の右手を取る。骨ばった大きな手が長い指がするりと絡まる。
「指は長いしすらっとしてて、ホント綺麗だよな」
そして。下からすくう様にして取られた指先に不意に唇が落ちてきた。
「な…」
反射的に手を奪い取り絶句する五右ェ門。みるみるうちに首まで赤くなる五右ェ門に、次元は破顔した。
「なに赤くなってやがる」
「おぬしが…!」
「俺がどうした?」
「…何でもござらぬ…」
溜息と共にぷいと横を向いてしまった五右ェ門を次元は愛しそうに見つめた。
「そういうとこがお前らしいよな」
次元にキスを落とされた指先が、やけに熱く感じられた。
やっぱり時間があきすぎて次五の書き方を忘れている…
読んでくださってありがとうございました!!
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