11.16.06:33 [PR] |
08.07.00:00 8/7 太陽の色 |
(お題についての詳細はこちらをご覧下さい)
お題:太陽の色
・今日もル次です
・昨日は言いくるめられた次元さんでしたが、今日は珍しくルパン様を言いくるめました
・短めです
OKでしたら追記へどうぞ
「♪真/っ赤に燃/えた~太/陽だから~真/夏の海/は~恋/の季/節なの~」
灼熱の太陽が照りつけるビーチでそんな歌を歌い始めるルパン。ビーチパラソルの下で惰眠を貪っていた次元がそれを聞きつけてふと目を覚ました。
「…懐かしい歌うたってんだな」
「あれま、ご存知?」
「まぁな」
起き上がって大きく伸びをし、やっぱ外は暑いな、とひとつぼやいてアジトに戻ろうとした次元の手をルパンが引いた。
「何だよ」
「いやなに、だから夏は恋の季節なのよ次元ちゃん。俺様とイイコトしない?」
「…万年発情期が何言ってやがる」
苦虫を噛み潰したような顔で呻き、その手を振りほどく次元。更にはまるで犬にでもするようにしっしっと手を振る。
「情緒あること言ってみたところで、お前には似合わねぇんだよ」
「うわぁ、ひでぇ…」
つれない次元の態度に肩をすくめるルパンだが、けろりとした表情で大して堪えた様子もない。
「なぁ次元~」
「ああもう、うるせぇいい加減にしろ暑苦しい万年発情期」
「なぁ~~」
ぽんぽんと言い放ち、それでも懲りることなく次元に擦り寄るルパンに辟易したのか、何か思いついたかのように次元が口を開いた。
「ルパン、知ってるか。太陽を絵に描いたとき赤く塗るのは日本の風習なんだとよ」
「へぇ~そうなのか?」
物知りのルパンでも知らないことだったのか、感心したように次元を見上げる。
「ヨーロッパじゃ黄色に塗るのが普通なんだそうだぜ」
子供に絵を描かせると大抵の日本人は太陽を赤く塗るだろうし、さっきルパンが歌っていたような真っ赤な太陽というフレーズは比較的当たり前のものとして認知されているだろう。しかし特にヨーロッパでは太陽は黄色く塗るものなのだそうだ。お国柄の違いというのはこういうところにも現れるのだから面白い。
「で?」
「ここはどこだ?」
それがどうしたといわんばかりのルパンに、次元はニヤニヤしながら問う。
「フランスはニースの海岸だけど?」
次元の言葉をはかりかねて首を傾げるルパンに、決定的な言葉を貰ったと言うように次元はにやりと口元を歪めた。
「そうだな。だからここじゃ太陽は真っ赤に燃えねぇんだよ」
「え…」
それでようやく次元の言いたいことを飲み込んだらしい。真っ赤に燃えないのだから恋の季節ではないと。
「じゃあな」
「ちょ、そりゃないぜ次元ちゃんってば~」
ジャケットを肩に引っ掛けスタスタと戻っていく次元の背中を見ながら叫ぶルパン。しかしその声は虚しくビーチに響くだけだった。
おまけ
「じゃあ日本の海岸なら相手してくれるの?」
「そうはいってねぇだろ馬鹿」
「次元ちゃんのケチー」
おしまい。
昨日はルパン様いい思いしましたからね^^今日は次元ちゃんの勝ちv
それにしてもこの歌知ってる人居ます?
国民的歌姫の歌だからもちろん知ってる方も多いとは思うんですが、ワタシと同世代だと知らない人も多いかもしれないな、と思いつつ書いてました。そんな歌をワタシが何故知っているのかという話ですけどね。
最後まで読んで下さってありがとうございました!!
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