11.16.10:21 [PR] |
08.08.00:00 8/8 欠伸 |
(お題についての詳細はこちらをご覧下さい)
お題:欠伸
・次五
・ほのぼの系?
・時間足りなかったのバレバレ…申し訳ないです…短めです
OKでしたら追記へどうぞ
日本の夏の夜明けは早い。薄闇が白み始めたと思えばみるみるうちに朝焼けで赤く染まっていく。
「今日も清々しいな」
昼間ともなればうだるような暑さをもたらす太陽も、この時間だけは大人しい。鍛錬のために日の出と共に起きだした五右ェ門がそれを見て笑う。早寝早起き。規則正しい生活は心身を鍛えるためには重要なことだ。
「…なんだ、もう起きたのか。やっぱ早ぇな」
不意に部屋の入り口で声がした。振り返ればそこには酷く疲れた様子の次元の姿があった。くぁああと大きな欠伸をしながら目を擦っている。
「やけに早いではないか。…もしかして寝ておらぬのか?」
基本的に夜型生活の次元がこんな時間に起きているのは珍しい。この時間に起きたという可能性よりも寝ていない可能性を疑う方が確実である。案の定。
「…ルパンの奴に付き合わされたんだ。あいつこういうときだけバカみてぇに体力があるからよ…」
ルパンは今新しい仕事の下調べとかで、地下の書庫にこもっているはずだ。もう3日ぐらいろくに姿を見ていないが、それでも平気なのが『仕事』というスイッチの入ったルパンの日常である。
「…昨日もろくに寝てねぇ」
「そうか。これから寝るのか?」
ずるずるとソファに沈み込んだ次元を気遣いながら問えば、髪の落ちかかった眉間に皺が寄る。
「いや…昼までには現場を下見に行くんだと。あんまり寝れねぇ」
「そうか…しかしたとえ数十分でも寝れば多少はスッキリするぞ?」
「今寝たら確実に起きれねぇ自信がある」
そうは言いながらも欠伸が止まらない様子で眼には涙まで浮かんでいる。
「ルパンが出てきたら起こしてやるゆえ、少し休むとよい」
「あー…」
しばらく逡巡をみせた次元だったが、眠気には勝てないと踏んだらしい。
「わり、じゃあ頼むわ」
そう言うとまたくぁああと大きな欠伸をして、小さなソファに器用に身体を丸めて沈み込む。そしてそのまま、ものの数分もしないうちにすやすやと寝息を立てはじめていた。
「…よほど眠かったらしいな」
無防備に眠る次元の顔を見下ろし、五右ェ門は苦笑した。
「それにしても…まるで犬のようだな」
小さなソファで丸まる次元にかける毛布を取りに、五右ェ門はそっと部屋を後にした。
おまけ
「次元、起きろ。ルパンが下見に行くと申しておるぞ」
「んー…」
「起きねば斬る」
「…おはようのキスしてくれたら起きるぜ?」
「…斬る…」
「起きる起きる!!」
時間なかったのバレバレですみません;;
お題が上手く使えなかったなぁという反省。リベンジしたいのはいくつかあるんですよね…
どちらかというとおまけの方が書きたかったとこだったり←
最後まで読んで下さってありがとうございました!!
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