11.16.02:29 [PR] |
09.24.16:50 9/24 そりゃまたベタな展開で |
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お題:そりゃまたベタな展開で
・次五
・ギャグ
・一瞬それっぽい描写があるんで苦手な方はご注意を。めちゃめちゃぬるいですがwww
・短め
それでもOKでしたら追記へどうぞ
お久しぶりの365ですみません;;
「次元…」
薄暗がりの中、魅惑的に響く男の声。
少しの切なさと、甘さと色気を纏ったその声が、耳から自分を犯していく。
(たまんねぇ…)
ごくりと唾液を飲み込んだ音がやけに大きく響くのを感じる。柔らかく手に馴染む肌。薄っすらと赤く色づいたそれはまるで自分を誘うよう。
「次元…」
挑むように見上げてくる黒い眼に惹きこまれる。柔らかい黒い髪に手をかけ、優しく梳きながらゆっくりと顔を寄せていく。
「五右ェ門…」
薄く開いたその唇に己の唇を重ねようとした…。
「次元っ!!!」
突然耳元で呼ばれる自分の名前。頭を殴られでもしたような衝撃を感じて次元は飛び起きた。
「…あ?」
開け放された窓から差し込む日の眩しさに目を瞬かせていると、目の前に人影が立った。
「今何時だと思っておる? いい加減に起きぬか」
それはさっきまで自分が腕の中にかき抱いていたはずの男の姿。
「ん? え?」
「…寝ぼけておるのか? どうせろくでもない夢でも見ていたのだろう?」
「あー…」
では先ほどまでの妙にリアルな色っぽい展開は全て夢だったというのだろうか。きっちりと着物を着て立つ男に、先ほどまでの情事の名残は微塵もないのは、当たり前といえば当たり前かもしれないが。
(おいおい…夢オチとか勘弁してくれ…欲求不満ってことかよ…?)
ちょっと情けなくて自己嫌悪に陥る次元を五右ェ門が覗き込んでくる。
「どうした? 腹でも痛むのか?」
そのとんちんかんな問いすら恨めしく思ってしまう。お前が起こさなきゃもっといいとこまでいってたかもしれねぇのに。そんな八つ当たりじみたことを思い、次元は五右ェ門の腕を引くとベッドの中に引きずり込んでしまった。
「なっ…!」
「さっきはいいとこまでいったんだ、続きをさせてくれたっていいだろ?」
「何をわけの分からぬことを!!」
意味の分からない五右ェ門は真っ赤になってうろたえるばかりだが、そんなことはどうでもいい。
その赤い唇に強引に唇を重ねようとしたところで。
「いい加減にせぬか!!」
一瞬の隙をついて自由を取り戻した五右ェ門の手刀が次元の首筋にきまる。
「!?」
ふうっと曇る視界の隅で、怒りで顔を真っ赤にする五右ェ門が見えたような気がした。
呆気なく意識を失った次元がもう一度目を覚ましたとき、当然のようにアジトには五右ェ門の姿はなかった。
リビングで寛いでいたルパンをつかまえて行方を聞けば、いつもの如く修行に出かけたという。
「どったの次元ちゃん、五右ェ門と喧嘩でもした?」
「…色っぽい夢のせいでえらい目にあった…」
「…そりゃまたベタな展開だこと。ご愁傷様」
大きく溜息をついて肩を落とす次元の背中を見ながら、ルパンは笑った。
ベタな展開って改めて聞かれると、どんなのがベタな展開なのか分からなくなるwww
でも自分の書くものは大抵ベタベタだしな、と開き直っていつもどおりに書きましたwww
最後まで読んでくださってありがとうございます!!
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