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09.25.01:10 9/25 恥じ入る心 |
(お題についての詳細はこちらをご覧下さい)
お題:恥じ入る心
・ル次
・シリアスめ?
・一瞬それっぽい描写があるんで苦手な方はご注意を。めちゃめちゃぬるいですがwww
・短め
それでもOKでしたら追記へどうぞ
他人に晒せるくらいなら苦労しないことなんてのは世の中に結構転がっているもんだ。他人から見ればたいしたことでないことだって、自分の中では重大問題だったり。プライドゆえに他人には絶対言えないこと、見せれないもの。それは人それぞれ価値観の違いってもんのせいだからどうしようもないと思うが、心を許したパートナーにくらいいい加減諦めて見せてくれればいいと思うのに。
「…ねぇ次元ちゃん?」
「なんだっ!!」
噛み付くような勢いで返事を返してくる恋人に、俺は笑う。
組み敷いた男の顔は悔しそうにゆがみ俺を見上げてくる。大きく上下する胸元。はだけたシャツから覗く肌は薄く色づきしっとりと俺の手に馴染む。
明るい光が窓から差し込むリビングでは、そんな姿も全て丸見えだ。
(それ以上続けたらコロス)
相棒のマグナムはとっくの昔に俺に取り上げられているのに、それでも強気に光る獣のような目が何よりも雄弁に語っていて、俺はまた笑った。
普段クールでストイックを気取るこの相棒が、意外とシャイだということに気付いたのはつい最近のことだ。俺のスキンシップに顔を赤くし硬直してしまう様を見ていると、ガキでもあるまいにと呆れてしまうほど。次元が嫌がるから明るい場所ではセックスはおろかキスだって滅多にしない。だけどそれが、ただ単に明るいところでのそれらの行為がが恥ずかしいという理由ではないということにも、俺は最近うすうす気付き始めていた。
「やめろよっ」
「何で?」
わざと優しく囁いて、あやす様に髪を梳いてやれば次元の顔がくしゃりと歪む。悔しそうな怒りの表情は消え、その顔に浮かぶのは羞恥心。普段はそんな顔すらもろくに見せてもらえないのだ。
「ルパ…」
「恥ずかしいんでしょ」
笑いを含んだ声で囁けばカッと首まで主に染まる。眼下の男のそんな反応すら新鮮で愛しくて可愛いと思ってしまう俺は末期かもしれないと思って内心で苦笑する。
痛めつけられるのはどんな拷問でも耐えるくせに、その反動なのかなんなのか、次元は優しくされるのに酷く弱い。優しく囁いて啄ばむようなキスを落としてあやすように撫でてやれば、へにょりと困ったように眉を落として俺を見上げてくる。
「どうした?」
「…頼むから…」
消え入るような声で囁いて俺の胸元に顔を埋める。
(優しくしないで…ってか?)
己の心の一番奥にある、何重にも鍵をかけて押し込めて隠したはずの恋情だとか思慕の情だとか。そういったものを曝け出されるのが一番この男の嫌がること。だから、一番無防備になる身体を預けるという行為を明るい場所でするのを嫌うのだ。
だけどやっぱり可愛い恋人の姿を目の当たりにしたいっていう願望は、男なら分かってもらえるのではないだろうか。全てを俺の目に晒して欲しい。
「愛してるよ、次元」
甘く囁いた言葉が次元の一番奥に届いたかどうかはわからない。俺はまだ、男のクールでストイックという一枚目の仮面を剥がしただけ。二枚目に立ちはだかる羞恥心という仮面を剥がすのは、まだまだこれから。
次元さんは優しくされるの苦手だといいよ。(*´v`*)
優しくされてどうしたらいいのかわかんなくなって真っ赤になるようなシャイな次元さんがいいな!!(願望)
最後まで読んでくださってありがとうございました!!
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