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某泥棒三世を愛する管理人による日々語り。腐的内容を含むことがあるので、ご注意ください。
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11.16.07:49

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  • 11/16/07:49

09.03.00:00

9/3 帰る家

365日のお題【9/3】です。
(お題についての詳細はこちらをご覧下さい)

お題:帰る家

・次五でも次+五でも
・迷子の迷子の五右ェ門さん

OKでしたら追記へどうぞ

遅れを取り戻したぜ!


「じげ~ん、お使い頼んだ五右ェ門が行ったっきり帰ってこないんだわ。迎えに行ってやってくんねぇ?」

 何を子供じゃあるまいしいい年をした大の男を捜しに行かないといけねぇんだ。そう思ったが、このまま五右ェ門が帰らずに夕飯にありつけないというのも腹が立つので、ルパンに言われるとおりに渋々ジャケットを羽織ってアジトを出た。
 アジトにしているアパートから五右ェ門がお使いに行かされた店まではほとんど1本道だ。生真面目な五右ェ門がフラフラとどこか別のところへ寄り道をするとは考えにくいから、その途中のどこかでぼーっとしているに違いない。
 そんな予測を立てて待ちの中を歩いていると、案の定途中の児童公園のベンチに座る着物姿の場違いな男の姿を見つけた。

「…遅ぇぞ、なにぼーっとしてやがる」
「あぁ、すまぬ」

 声をかけるまで全く気付いていなかったのか、傍らに立つ次元に少し驚いた顔になって見上げてくる。人一倍気配に聡い侍が、珍しいこともあるものだ。

「隣、座るぜ」

 五右ェ門の返答も聞かずにベンチに座ろうとする次元。五右ェ門は慌てて横にずれてベンチを少し空けた。
 ポケットから取り出した煙草に火をつけて煙を深々と吸い込む。

「…なんかあったのか?」
「いや…なにも…夕焼けが綺麗だなと思ったのだ」

 そう言って小さく笑った五右ェ門の横顔も夕日に照らされている。
 少し歯切れの悪い台詞とほんの少し哀しげな表情が気になる。心ここにあらずといった様子でぼんやりと見つめている五右ェ門の視線をたどるようにして、次元もあたりを見回す。
 夕暮れ時の街角はオレンジ色の光に包まれ、どこからともなく夕飯の準備をしているのか焼き魚のいい香りが漂ってくる。友達に別れを告げ、家へと急ぐ子供達の嬌声。それを公園の出口で迎える母親の厳しいけれど優しい声。

(…あぁ、そうか…)

 郷愁、というやつだろう。親の顔だってろくに覚えていない、こんな街に住んだこともそんな人並みの生活を送ったこともない自分達でも感じるのだから、この感情は人間という動物にDNAレベルで記憶されているのかもしれない。

「…なんだか、少し羨ましくなってしまってな」

 次元に気付かれたことを覚ったのか、そう言って自嘲気味に笑う五右ェ門。
 こんな生活を送ったことがないからこその憧れ。もし、こんな風に生きられていたら。だがそんな風に生きていたならば自分達は決して出会うことはなかっただろう。

「……帰るぞ!」

 咥えていた煙草を足で揉み消し、五右ェ門の手を取って次元が乱暴に立ち上がる。

「!? 次元、何を…」

 痛いくらいにつかまれた手首をなぜか振り払うことも出来ず引きずられるようにして後に続く五右ェ門に、くるりと振り返った次元が笑った。

「俺は迷子の迷子の石川五右ェ門を捜しに来ただけだ。お前の帰る家は"俺達のところ"<ここ>しかねぇだろ」

 帽子の下の黒い瞳が優しく五右ェ門を見つめる。

「…そうで、あったな」

 帰る場所などとうに分かっているのに。ふと一瞬でもそれを疑ってしまった自分を恥じる。

「帰ろうぜ、ルパンが待ってる」
「うむ」

 夕日がアジトへ向かう2人の背中を暖かく包んでいた。

 



次五設定でもいいんですけど、個人的には付き合う前がいい。
で、次←五とかね。
次元の秘めた優しさだったり気遣いだったりを感じてちょっと意識しだす五右ェ門とかいいなぁ~
もちろん夕日のゴエさんが物憂げ美人過ぎて、クラクラっとしちゃう次元さんもいい。
つまり次五はおいしいということで←

最後まで読んで下さってありがとうございました!!!

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