11.15.20:40 [PR] |
10.08.00:37 10/7 無茶 |
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お題:無茶
・ル次でもル+次でも
・手負いの2人
・泥臭いかっこよさを目指したんだけどな…こういうのも好きなんです。
それでもOKでしたら追記へどうぞ
日付変わっちゃったけどwww
「あー…やっぱ無茶だったかねぇ?」
「当たり前だろ馬鹿」
背中合わせに座り込んで苦笑する。かろうじて敵は巻いたが、まだ銃声が遠くから響いてきている。2人の隠れている廃屋が見つかるのも時間の問題だったが、弾の補充に少しでも時間が稼げればよかった。
傷だらけでボロボロの姿は、彼らにしては珍しい。
「拳銃1丁であれだけの要塞に乗り込もうなんざ、馬鹿としか言い様がねぇ」
一国の軍隊を相手にしようと言うのだ。そこへ1人で乗り込んでいくなんか、狂気の沙汰としか思えない。
「あー…けどしょうがねぇじゃん、不二子がさぁ~」
へろっとハの字に眉を下げるルパンとは対照的に、次元の眉間には深い皺が寄る。
「不二子不二子不二子…!! お前、不二子のために死ぬ気か? 当の本人は今頃俺達にやつら押し付けてとっくに逃げてるだろうぜ」
「何、お前妬いてるの?」
「ふざけんな」
ちっと舌打ちをしながらルパンを睨む。しかしルパンは動じることもなく小さく笑っただけだった。
「お前、何箇所」
薄汚れたネクタイを外して血の滲んだ腕を縛る。痛みに顔を顰めながらぶっきら棒に聞く次元に、ルパンは軽く自分を見直す。
「俺? うーん、…もうどこが痛ぇのかもよくわかんねぇや。あでも、一番痛ぇのは最初にお前にどつかれたとこ」
「…それだけ減らず口が叩けるんなら死にゃしねぇな」
「少しは心配しろよ…」
「馬鹿は死ななきゃ直らねぇんだ」
「さっきから馬鹿馬鹿ってよ…その馬鹿を助けに、やっぱり拳銃1丁で乗り込んで来たお前だって充分馬鹿だと思うけっども?」
次元は答えず、鼻先で笑ってポケットから取り出した煙草に火をつけた。煙が、切れた唇に少し染みた。
「これからどうする」
「決まってンでしょ。あいつらボッコボコにして、不二子掻っ攫って、アジトに帰る。五右ェ門が飯作って待ってらぁな」
銃声と怒号と足音はもうすぐそこまで来ていた。
煙草を咥えたまま、次元は空になった薬莢をバラバラと落として慣れた手つきで弾をこめていく。
「次元」
「なんだよ」
「…俺にも1本ちょーだい」
「悪ぃな、最後の1本だ」
まだ長いままの煙草を足で揉み消し、次元はにやりと笑った。
「煙草が吸いたきゃ、これからは一箇所の怪我もせずに帰るんだな」
「またひでぇ無茶を言いやがる」
「そうか?」
穴だらけになった帽子を目深に被り直し、再びにやりと唇を歪めた。
「俺の無茶なんか、存在自体が無茶苦茶なお前に論じられたくねぇよ」
ルパン様たちって結構クールでカッコいいみたいなところがありますけど、ぜんぜんそんなんじゃなくてもっと泥臭くてかっこよいのもたまらなく好きです。
それにしても久しぶりすぎて書き方を忘れているよ…orz
最後まで読んでくださってありがとうございました!!
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