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某泥棒三世を愛する管理人による日々語り。腐的内容を含むことがあるので、ご注意ください。
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11.16.19:09

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  • 11/16/19:09

09.05.00:00

9/5 カーテンの向こう側

365日のお題【9/5】です。
(お題についての詳細はこちらをご覧下さい)

お題:カーテンの向こう側

・次五
・ギャグ気味
・報われない苦労性の次元さん(;^_^A
・比較的長めです

それでもOKでしたら追記へどうぞ


「…たくだからアジトの準備はちゃんとしとけって言ったのに」
「仕方ねぇだろうが、こんな時間に野宿しないで済んだだけありがたいと思えよな~」
「それにしたって…はっきり言ってここ、なんか怖いぜ…」

 日付は深夜をとっくに過ぎて丑三つ時と呼ばれるような時間に突入しようとしている。人気のない暗い廊下をヒソヒソと文句を言いながら、次元たちは3人連れ立って階下へと向かう。
 数日間にもわたる警察との追いかけっこのすえに辿り着いた山奥の田舎町。何年も使っていなかったアジトは荒れ放題でとても人が寝れるような状態ではなく、このまま車で野宿か…と思っていたところに古めかしい宿を見つけたのである。
 寝入りばなを起こされて不機嫌そうな宿主に聞いてみれば、季節限定で営業をしている合宿所なのだという。野宿よりはましと宿主に泣きついて泊めてもらうことになったのはよかったのだが、古めかしい合宿所は他に宿泊客がいるのかいないのかかなり不気味な雰囲気をかもし出していた。

「ま、風呂に入れるだけよしとしようぜ。ってシャワーだけどな」

 大浴場もあるがさすがにもう時間が遅いということで栓を抜いてしまったらしいが、宿主の好意でシャワー室を使わせてもらえることになったのだ。しかも普段なら貸し出さないタオルなんかまで貸してくれたのだから感謝してもしすぎることはないほどだ。
 シャワー室について、埃だらけの服を脱ぐ。どうやっているのかいつも不思議でならないのだが、ルパンは1人手早くスポーンと服を脱ぎ散らかすと一番にシャワー室へ飛び込んでいった。
 残されたのは次元と五右ェ門。互いの裸なんて見慣れているし今更恥らうようなもんでもないと思うのだが、なぜかこういうシチュエーションだと普段以上に意識してしまうものであるのは確かだ。

「…なんだ…」
「なんでもねぇ」

 無意識のうちに五右ェ門の動きを目で追っていたらしい。それを不機嫌そうな五右ェ門に咎められ、次元は慌てて視線を逸らす。
 ちらりと視界の隅に入った白い肌に、思わず生唾を飲み込みかけて慌てて咳払いをして誤魔化す。

(落ち着け落ち着け、今日はルパンも一緒なんだぞ!?)

 2人きりならこのあとなんとでもしようがあるが、今日はルパンも一緒、しかも部屋も同じなのである。だがここしばらくご無沙汰だった息子の方はそんな理性にはお構いなしに元気を出しそうで、慌てて意味なく九九なんかを頭の中で唱えながらシャワー室に飛び込んだ。
 冷たいタイルのおかげで少しは冷静になれそうだ。既に一番奥にルパンがいたのでその隣に入る。カーテンで仕切られただけの簡素なシャワー室だったが、思いのほかお湯の出もいいし気持ちいい。

(なんとか大丈夫そうか)

 冷静になってきた自分自身に次元がほっと一息ついたとき。

「次元、石鹸があったら貸してもらえぬか」

 隣のブースから聞こえてきた五右ェ門の声にビクッと身体が強張った。タイル張りの室内に声が響く。お湯の香りと石鹸の匂い。チラリとカーテンの裾から覗く白い足。

(た…たまんねぇ…)

 振り切ったはずの欲望がむくむくと頭をもたげ始め、次元は熱い湯の中身体が芯から熱を持ち始めるのとは反対に冷や汗が噴出すのを感じていた。

「次元? どうした? 湯あたりでもしたか?」
「じげぇ~ん?」

 左隣にいるルパンも、返事をしない次元を気にしたのかのんびりと声をかけてくる。

「お、おう、石鹸な…ほらよ」
「かたじけない」

 手渡すときにカーテンの隙間からチラリと視界に入った五右ェ門の白い肌とぬれた黒い髪に、完全に次元はやられてしまった。

(やばいやばいやばい…!!)

 自分が我慢強い方であるとはあまり思わないが、それでもTPOは弁える方だと思うしさすがにルパンがいるところでことに及ぼうなどとは露ほども思わない。そんなことをすれば次元の命は今夜限り、明日生きて朝日を拝むことは絶対にないだろう。
 斬鉄剣の露にされるのは絶対にいやだが、派手に自己主張しだした息子は九九どころでは収まりがつかないのは自分が一番よく分かる。

(どうする? どうする!?)

 抑えの聞かない自分の身体を心底恨む。

(何が哀しくって…!!)

 すぐ隣に愛しい恋人がいるのに隣で自分でヌかなければならないのだ。

(もう知るか…っ!!!)

 シャワーのお湯を全開まで出し派手な水音をさせながら、次元はゆっくりと目を閉じた。

                        *
 
「結構いいお湯だったなぁ~」
「うむ、生き返った気分だ」

 人心地ついて表情の穏やかなルパンと五右ェ門の後を、次元はとぼとぼと歩いていた。

「次元、どうした? 湯あたりでもしたか?」

 そのあまりに浮かない顔色を心配した五右ェ門が振り返って次元の顔を覗き込む。

「いや…なんでもねぇ…」

 それを避けるようにしてがっくりと肩を落とす次元と、意味が分からないという顔で不思議がる五右ェ門を見ながら、先を歩くルパンは苦笑した。

(ホ~ント難儀な奴だこと)

 



理性と欲求の板ばさみ!
次元さんかわいそー←お前がやらせたんだろ!(爆)
うーん、もっとギャグがおもしろく書けたらなぁ……精進精進!!

最後まで読んで下さってありがとうございました!!

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