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某泥棒三世を愛する管理人による日々語り。腐的内容を含むことがあるので、ご注意ください。
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11.16.03:43

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  • 11/16/03:43

07.21.01:47

7/21 空に咲く花

365日のお題【7/21】です。
(お題についての詳細はこちらをご覧下さい)

お題:空に咲く花

・カプなし仲良しファミリー
・短めです

OKでしたら追記へどうぞ
 




 夜の帳を切り裂くかのように上がる閃光。そして空に大輪の花が咲き、一呼吸おいてから腹の底に響くような破裂音が届いた。

「たぁ~まやぁ~!」

 庵の縁側にルパンの威勢のいい声が響いた。弾けた花火は一瞬で散り、あたりはまた夜の闇に戻っていく。誰だか知らないけれど花火を考えた奴はつくづく偉大だと思う。その雄大さだけではなく繊細さ儚さも、日本人に好まれる所以だろう。

「やっぱ日本の夏っていったらこれだよなぁ~」

 花火と五右ェ門が拵えた胡瓜の叩きを肴に、井戸水で冷やした冷酒で一杯。会場から遠く離れたここには雑踏の喧騒も届かない。なんと贅沢で風流なことだろうか。この時期になると毎年決まってこの辺鄙な五右ェ門の庵に押しかけるのも、つまるところはルパンの我侭なのだが、仲間内の誰もが異議を唱えたことはない。庵の持ち主である五右ェ門もこの日ばかりは修行の邪魔だとか言うこともない。

「…よく言うぜ、日本人でもないくせに」

 縁石に腰かけて煙草をふかしていた次元が笑う。いつものダークスーツではなく濃紺の甚平に身を包み、冷酒の入ったグラスを片手に空を見上げる。その視線の先でまたひとつ花火が弾けた。

「俺様日仏混血だぜ? 半分は日本人なのよ?」

 心外だ、と言わんばかりにむくれるルパンも、今日は浴衣姿。

「どこまでホントだか怪しいもんだけどな」
「何だとぉ?」
「…おぬしら、少しは大人しくしたらどうだ」

 空になったグラスに酒を注ぎながら、五右ェ門が呆れたように溜息をついた。

「はぁい、ルパン」
「不二子ちゃ~ん! 遅かったね!!」

 そんなやりとりをしている間に、明るい声と共に裏木戸から入ってきたのは不二子。途端にルパンの鼻の下がでれっと伸びた。そして対照的なほどにはっきりと、次元の眉間には皺が寄る。

「ごめんなさい、着付けに手間どっちゃって」
「さ~すが不二子ちゃん~浴衣もよく似合うよぉ~」

 鮮やかな牡丹色の生地に白い八重桜の模様。あでやかながらもどこか落ち着いた雰囲気の浴衣は、ルパンの言うとおり不二子に良く似合っていると五右ェ門は思った。

「五右ェ門、これも冷やしてもらえるかしら?」
「む、かたじけない」

 不二子は手土産に持参した酒を手渡す。それを井戸水で冷やすべく庭に下りた五右ェ門を見やり、それから今度は縁石に座る次元に視線を寄越す。

「…今日は人の顔見ても大人しいのね」
「お前なんか相手にしてたら折角の酒がまずくなる」

 口ではそんなことを言いながらもその表情はどこか柔らかい。不二子はそんな男の様子に小さく笑った。

「ほらほら、またでかいのが上がるぜぇ!」

 ルパンの指差すのと、今日一番の大輪が夜空に咲くのは同時だった。

「たぁ~~まやぁあ~~!!」

 花火の音に交じって、ルパンの掛け声がまた聞こえた。



カプなしっていうのも好きなんですけどなかなか難しい。
マジで一番苦手かもしれない…
自分の中にやましい心があるからピュアに書けないんだよね!←

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