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07.27.00:00 7/27 愛と称して嘘を囁く |
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お題:愛と称して嘘を囁く
・ル次前提のル+不
・複雑な心境の不二子ちゃん
OKでしたら追記へどうぞ
昨日のとあわせて読むと、とにかくルパン様がずるくて酷い男にしか見えません…www
世界一の大泥棒ルパン三世を召使みたいに侍らせることが出来るのなんて、世界ひろしといえどもこのアタシぐらいだと思う。けど、それは彼がアタシのものであるからでは決してなくて、それがアタシと彼とのゲームだから。
「やー不二子ちゃんごめんねぇ遅くなって~」
昼下がりのオープンカフェ。5分遅れて待ち合わせの店に着き、ウエイターに案内されて席に着いたのとほぼ同時にいつもの赤いジャケット姿のルパンが現れた。
「…時間にルーズな男は嫌いよ、ルパン?」
「悪い悪い。だって次元の奴、俺が不二子ちゃんとデートなの知ってるくせに起こしてくれねぇんだもんさ~参っちゃったよ」
へらへらと笑いながらアタシの目の前に座り、注文を取りに来たウエイトレスに鼻の下を伸ばしながら「コーヒー頼むわ」なんて言っている。他の女に色目を使うのも少しは腹が立つけれど、所詮その辺の女なんかにルパンが本気になるはずがないのも分かってるからそれほど気にはならない。
「で、不二子ちゃんお話ってなぁに?」
「貴方を見込んで盗ってきてもらいたいものがあるのよ。ねぇ、いいでしょう?」
鼻にかかった声で囁き、そしてちらりと流し目でルパンを見やれば、その相好がでれっと崩れる。
「もっちろん不二子ちゃんの頼みとあれば俺様なんだって…!」
任せなさい! と胸を張るルパン。そうそう、それでいいの。アタシのためならどんなことでもしてくれるルパン。それでこそアタシのルパン。でも。
「…次元たちは大丈夫なの?」
アタシからの仕事を快く思わない、ルパンの相棒達。毎回毎回煮え湯を飲まされれば誰だって嫌になるだろうとは思うけれど。
「あー、まぁあいつらはなんとでもなるしね」
あはははと、屈託ない笑いで返す。他の人にはどうだかわからないけれど、アタシには分かってるのよ? 次元の名前を出したときの貴方の狼狽が。その笑いがどことなく乾いていたことが。
「だって俺様が愛してんのは不二子ちゃんだけだもんね! あいつらが何と言おうが不二子ちゃんの頼みを断るわけないじゃないの!」
またへらへらと笑いながらそんなことを言う。何故だか無性にその笑顔に腹が立って。
「………嘘吐き」
「え? 何?」
ウエイトレスが運んできたコーヒーに気を取られていたのか、アタシが呟いた言葉はルパンには届かなかったようだ。
へらへらと笑いながら誰にでも愛想を振りまいて、簡単に「愛してる」なんて口にして。でもアタシは知ってるの。その奈落の底のように深い心の一番奥底に居るのがアタシじゃないってこと。
「愛してるよ不二子ちゃん~俺様に任せてちょうだいな」
『愛してる』の言葉。それは多分嘘ではないのだけれど、だからと言って本当でもないわ。その言葉がどれだけアタシを傷つけるか分かってないの? ルパン。思わず喉元まで出掛かった言葉をコーヒーで流し込む。その言葉を口にした瞬間にこのゲームは終わってしまう。
アタシが貴方の一番じゃないのならそんな言葉いらない。相手が女ならどんな手を使ったって勝つ自信があるけど、そうじゃないなら一体どうしたらいいの? 相手が女ならまだしも、男に嫉妬するなんてどうかしてる。
「だからさぁ、仕事が上手く行ったら…ね? 今度こそ言い思いさせてくれたっていいじゃんね?」
ぐふふふと下心丸出しの下品な笑い。貴方が欲しいのはアタシという女のプライドでしょう? アタシじゃない。
「…やっぱり帰るわ、この話はなかったことにして頂戴」
「え? ちょっと不二子ちゃん?」
慌てるルパンを置き去りにして振り返りもせずにカフェを後にする。
「不二子ちゃんてばー!」
アタシが欲しいのは宝石でもお金でもない、貴方の本当の言葉。嘘なんかいらないの。本当の愛の言葉を頂戴?
「またね、ルパン」
貴方がその気なのなら、簡単になんか盗まれてあげないから覚悟しといて。
ちょろっと書きましたけど、ルパン様ってつくづく罪な男!←お前がさせたんだろ
次五前提のル→次とか、ル次前提の次←五とかは絶対ダメなんですけど、なぜかル次前提のル←不だけはOKなんですよねぇ…
結局不二子ちゃんが可哀想なんですけど、でも結局女と男の違いってことなんでしょうか。自分でもよく分かりませんwww
読んでくださってありがとうございました!!
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